クリーンルームや工場はWithコロナ時代に医薬品をはじめ、マスクや除菌アイテムなど感染症対策に必要な製品の開発や生産、人々が生活していくためのさまざまな製品の生産に必要な設備であり、感染者が出たことで稼働できなくなる事態は避けたい場所です。
換気が十分でない密室構造の施設も多いことから、1人でも感染者が入り込むと、一気にクラスターが発生するリスクも秘めています。
だからこそ、クリーンルームや工場に感染リスクが疑われる人は入れない体制を整えなくてはなりません。
これまでも、クリーンルームや工場の入り口にはエアーシャワーやエアーカーテンなど除菌、消毒ができるゲートを設置していたとは思いますが、Withコロナ時代にはそれだけでは足りません。
体温に異常が見られる人やルール違反でマスクをしていない人などを徹底検知する必要が出てきました。
すでに感染している人をエアーシャワーにかけても、除菌はできません。
感染者が入り込み、密室構造の建物でほかのスタッフと長時間作業を続ければ、感染拡大につながる大きなリスクがあります。
未然に感染が疑われる人の入場を制御する必要があり、新たなセキュリティゲートの導入の必要が生じているのです。
従来使用してきたエアーシャワーやエアカーテンは、空気の力で作業着に付着している細かなチリやホコリを吹き飛ばして、わずかな小さな異物でもクリーンルームや工場内に持ち込まないように予防するシステムです。
新型コロナウイルスの感染拡大で問題となっている、ウイルスの除去や感染予防のための除菌ができるわけではありません。
そこで、新たに導入したいのが入場時に自動的に体温を即座に測定できるサーモグラフィー機能が付いたセキュリティゲートやさらに除菌剤の噴射ができる高性能なセキュリティゲートです。
Withコロナ時代に打ち勝つために、各メーカーからさまざまなセキュリティゲートが開発され、販売が始まっています。
クリーンルームや工場においては、非接触で瞬時に検温ができるサーモグラフィー機能や従業員一人ひとりの顔認証ができるシステムを備え、さらに除菌剤の噴射ができる多機能タイプのセキュリティゲートがおすすめです。
サーモグラフィー機能により、クリーンルームや工場への入場時に瞬時に検温を行い、異常がある人への警告音を鳴らすなど入場制御が可能となります。
また、人を検出するとミストマシンが起動して、活性次亜水などの除菌剤が噴出されます。
感染や発症はしていなくても、作業着などに万が一、ウイルスが付着していたような場合に、除菌を行い、クリーンルームや工場内へのウイルス持ち込みを予防することが可能です。
クリーンルームや工場に入るにはマスクの着用はもちろん、完全装備のケースも多いですが、高性能な顔認証システムがあれば、従業員一人ひとりの体温記録もしやすくなります。
セキュリティゲートのシステムにはデータの記録や蓄積機能もあるため、それを活用し、一人ひとりの健康管理に役立たせることも可能です。
少し手間をかけることで、平熱が低い方がいた場合、新型コロナウイルスの感染リスクのある体温に達していなくても、いつもより体温が高ければ、入場させないなどの対策を採ることができるようになのです。
マスクをしたままでも高精度で顔認証ができ、瞬時に検温もできるセキュリティゲートが設置されれば、体温に異常がある人の入場を制御してクラスター発生を予防できるだけでなく、関係者以外の立ち入り防止にも役立ちます。
医薬品やワクチンなどの開発を行っている企業機密が詰まったクリーンルームへ、万が一、関係者以外の人が入り込むリスクを防ぐことも期待できます。
近年では職場に暴漢が押し入って従業員を殺傷する事件が起き、設備や備品、製品などを盗む窃盗犯が入り込む事件なども増えてきました。
顔認証システムの作動で登録されていない人物にアラームで警告音を鳴らし、入場を制限できるようになれば、従業員の安全確保や工場の安全対策にも役立てることができます。
勤怠システムとの連携を図ることで、検温と同時に入退室や勤怠管理などを行うことや過剰労働が発生しないように労働時間の管理にも応用可能です。
もちろん、万が一の場合の濃厚接触者の探し出しもスピーディーにできます。
無症状で検温による入場規制ができなかった従業員が後日、陽性であったと発覚した場合、その従業員の記録を確認することで、同じ時間帯にクリーンルームや工場内にいた従業員を把握することや即座に人数の確認ができるからです。
感染リスクのある人を素早く探すことができれば、自宅待機を命じることやPCR検査を実施することができ、さらなる感染拡大を最小限に抑えることができます。
クリーンルームや工場向けに開発されたWithコロナ時代に役立つセキュリティゲートの中には、手用の非接触アルコール滅菌器やソールやホイール消毒機能が付属しているものもあります。
セキュリティゲートの通り道に消毒剤を含むカーペットを敷設することで、従業員の靴の裏や備品などを運び込む車両の車輪の消毒も可能です。
クリーンルームや工場での利用で気になる廃棄物の処理についても、滅菌後に残った廃液を完全に回収する機能を持つ廃液回収タンクや可動式廃液回収タンクが設置され、環境ダメージなどを防ぐために有害廃棄物処理まで徹底されたセキュリティゲートも登場しています。