セキュリティゲートには、フラッパー式のものとアーム式のものがあることをご存知の方も多いとは思いますが、この違いというのは単にデザインが違うというだけではなく、それぞれの目的に合った場所に設置することで真価を発揮するものだと考えられています。この記事では、フラッパー式、アーム式のゲートにどのような特徴があり、どのような場所に設置することが望ましいかをご紹介します。
フラッパー式のセキュリティゲートと言えば、多くの施設で見られますが、その代表格とも言えるのが駅の改札です。ICカードやQRコード等をかざせばフラッパーが開き、入場することが出来る仕組みです。その処理能力はセキュリティゲートの中でもトップクラスを誇り、1分間に50人程度の認証も可能なため、入場口での混雑を防ぐことが出来ます。万が一共連れなどの不正な侵入があった場合には、ブザーが鳴ったりランプが赤く灯ったりと、セキュリティ面に関しても標準的な機能を発揮します。また、遠隔操作でゲートを停止させたり、防犯カメラなどの他のセキュリティとの連動や緊急時に活躍する火災報知器との連動も可能です。
・フラッパー式ゲートの適した設置場所とは?
フラッパー式のセキュリティゲートは、その優れた処理能力から、駅などの多くの人が利用する施設に導入することが望ましいと言えます。導入事例をみると、例えば、株式会社熊平製作所の「ライトゲート」はフラッパー式のゲートですが、大阪国際空港(伊丹空港)の到着出口に設置されています。空港の到着口は、飛行機から降りてきた人たちでよく混雑しますから、ライトゲートのように俊敏で適切な処理が求められるのです。また、このセキュリティゲートを設置することで、保安検査済の方とそうでない方がすれ違い通行によって混雑してしまうことを防ぎ、自動ドアと組み合わせ、人の流れを一方向に制限することで、テロなどへの脅威に対しての抑止にもなっているのです。
これまではフラッパーのついているゲートをご紹介してきましたが、そのフラッパーを無くしたゲートも存在しています、例えば、システムギア株式会社の提供する「簡易型センサーゲート」がそれに当てはまります。持ち運びも出来て、簡単な組み立てで設置することが可能です。「フラッパーがついていなければ不正な侵入を簡単に許してしまうのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、このゲートの最大の特徴は「チェックイン」を目的としたものであるとお考えください。
例えば、このゲートが会社に設置されていた場合、ゲートを通過することで出退勤したとみなされます。これは勤怠管理システムと連動することが出来るからです。その他にも美術館に設置すると入管状況が管理者に送られ、滞館人数をリアルタイムで把握することが出来ます。このゲートも立派なセキュリティゲートですから、認証されていない者やチケットを所有していない者が通行すると赤いランプが灯り、エラー音が鳴り、警告してくれますよ。
続いてアーム式ゲートは、ICカードやQRコードで認証後、アームに沿って通行するというものです。アームは三又になっており、一人ずつしか通行することが出来ないため、万が一共連れがあった場合には、ランプが灯ると共に警告音が鳴って知らせてくれます。1分間に30人程度の処理能力を有し、省コスト・省スペースを実現しているものもあります。アームはわずかな力で押すことが出来るため、アームに届く身長であれば、子どもだけの通行も可能です。このゲートも様々な入退管理システムと連携することが出来ますので、利便性に富んでいるゲートといえます。
・アーム式ゲートの適した設置場所とは?
アーム式ゲートは、フラッパー式ゲートと比べると、アームを回転させる点に関しては人が行うため、その分通行にも時間がかかります。その代わりに共連れを制限することが可能になるわけですから、同じ時間帯に人が殺到せず、セキュリティ面を強化した場所に設置することが望ましいでしょう。
企業のエントランスやアミューズメント施設、美術館、プールなどの入退場ゲートとして導入されています。回転方向の変更も可能なため、万が一挟まりそうになった場合でも安心です。カウンターを標準装備しているため、美術館などの利用者数をカウントしている施設では、人の手でカウントする必要がないため、人件費削減にも繋がるでしょう。フラッパー式ゲートと比べると、導入コストを30%も削減している点も大きな魅力なのではないでしょうか?
・おわりに
フラッパー式ゲートとアーム式ゲートにはそれぞれ特徴があり、適した導入場所があります。いずれかの導入をお考えの方は、どちらが適しているのかこの記事を参考にしてみてください。また、困った時には各企業に問い合わせてみてくださいね。