不審人物の侵入防止や情報漏洩防止の観点から、オフィスセキュリティの機能強化を考える企業や官公庁が増加しています。特に、入り口であるエントランスに設置することで、重大な事故や事件を未然に防ぐだけでなく抑止にも繋がるため、セキュリティゲートの導入は大変有効であると考えられているのです。
この記事では、大型・中規模ビルに着目し、どのような種類のセキュリティゲートがあり、メリットがあるのかをご紹介します。
冒頭でも触れましたが、昨今、不審人物が建物内に侵入し職員に危害を加えたり、情報が第三者に渡ってしまうなどの事件が起こっており、オフィスにおいてのセキュリティ面の甘さが浮き彫りになっています。企業にとっての経営資産は、「人・情報・施設・モノ・価値」であると言われていますから、経営側はこれらを守る義務があります。
しかし、例えセキュリティ面を整えていても、不審人物の侵入や情報漏洩は起こり得るものですから、セキュリティをより一層強固にしていく必要があるでしょう。加えて、大型・中規模オフィスビルというのは敷地が広範囲に渡りますから、その分徹底した設備を整えることが大切です。では、大型・中規模オフィスビルに適したセキュリティゲートにはどのようなものがあるのでしょうか?
フラッパー型のゲートは、駅の改札を想像してください。IDカードなどでタッチし、認証することでゲートが開くという最もメジャーなゲートだと言えます。もちろん、共連れや乗り越えといった不正な侵入があった場合には、LEDライトが点滅して知らせてくれたり、警報が鳴るものもありますので、これだけでも十分な抑止力となります。
オフィス内への入場にあたり、特に朝の時間帯は混雑しがちですが、このゲートでは1分間に数十人を認証することが可能ですので、そのようなこともありません。さらに、セキュリティ性の高いハイフラッパータイプを選択すれば、乗り越えを完全に防ぐことも可能ですよ。
トライポッド型のゲートは、三又のアームが回転し、一人一人を通すことの出来るゲートです。よく図書館や水族館などで導入されていますので、見かけたことがある方もいるのではないでしょうか?
このゲートの特徴としては、なんと言っても一人だけを確実に通すことが出来るという点です。IDカードなどでゲートにタッチし、アームに沿って通行します。この時、アーム間に収まることが出来るのは人一人分ですので、一緒に通行しようとする者がいたとしても物理的に難しくなります。万が一強行しようとする者がいたとしても、ブザーやランプが灯り異常を知らせてくれるため、不正の抑止に繋がるでしょう。
セキュリティゲートはセキュリティ面の強化だけではなく、例えばゲートに配置する警備員の業務を軽減するだけでなく、そもそも配置する必要がなければ、その分の人件費を削減することも出来ます。また、勤怠管理システムとセキュリティゲートを連携させておけば、ICカードがゲートに触れたときに記録として残るため、わざわざタイムカードを用意し打刻する必要がなく、職員の負担を軽減出来るだけでなく、経営側にとっても管理が楽になり、業務をよりスムーズに行えるようになります。さらには、セキュリティゲートが導入されていることは、提携企業や来訪客に対して「情報漏洩防止に取り組んでいる」というアピールに繋がるのかもしれません。
ところで、古い型のセキュリティゲートというのは、通過する際に挟まってしばしば負傷する人がいましたが、現存している多くのセキュリティゲートには「挟まれ防止機能」が搭載されており、高性能センサーが通行者を感知し、フラッパーなどに挟まれてしまうのを防ぐ機能が備わっています。これは、セキュリティの向上によって、より正確に不正侵入者をシャットアウトすることが出来るようになりましたが、その際に怪我が無いように配慮された設計となっているからです。フラッパーに、アクリル板やスチールなどの比較的軽くて丈夫な素材を使用し、怪我防止の工夫をなされているゲートも多くあります。
・おわりに
不審人物の侵入や情報漏洩を未然に防ぐためにも、セキュリティゲートの導入は有効であり、同時に勤怠管理や人件費を削減出来るといった多くのメリットがあります。また、古い型式のゲートを使用しているところは、新しい物を導入することでセキュリティ面を強化出来たり、ゲート通過時の事故を防ぐことが可能です。セキュリティゲート未設置であったり、古い型式であれば、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか?