学校には敷地内への入り口がいくつかあるのは、皆さまもご存知のことと思いますが、各入り口にセキュリティゲートを設置している学校というのは、全国的に見ても残念ながら少ないというのが現状です。なぜなら、導入にも維持にも費用がかかってしまい、敷地面積が広いですから、入り口だけに設置しても様々なところから侵入出来てしまうため、抑制することが難しいと考えられているからです。そのため、学校に見知らぬ人物が侵入してもおかしくないのが現状です。
敷地内への侵入を許してしまっても、校舎への侵入は以前と比べると格段に難しくなっています。まず、校舎内の入り口は限定され、各入り口には警備員やゲートを配置し、不審人物の侵入を抑制します。また、校舎内には防犯システムが点在しており、警備会社が常に監視していますので、異常を感知すると監視員がその人物に対してマイクを通じて警告することも可能です。ただ、危害を加えるつもりで侵入していた人物というのは、そのような警告だけでは制御しきれないこともあります。また、警備員がかけつけるまでにはタイムラグがあり、その間に児童・生徒になにか起こってしまった場合には取り返しがつかず、対応策が求められています。
ここでご紹介したいのが、図書館のゲートシステムです。例えば、大学の図書館であれば地域の方も利用出来ることもあり、多くの場合ゲートが設置されています。ゲート設置の目的には、セキュリティの強化に加え、入館者や退館者の規制、図書館の利用状況の把握、集計、分析などが挙げられます。特に、図書館では貸し出し図書の分析などをすることで、どのような書物がよく借りられているのかを把握し、次回入荷する時の参考にすることが出来ます。また、例えば平日は利用者が少なく、休日は朝から利用者が多いということが分かれば、それに基づいた人員配置をすることが出来て、繁忙時間帯の適切な対応は利用者の満足度にも繋がります。
このようにゲートを設置し、その施設に合った機能を充実させることで、セキュリティ面だけではなく、コストの削減や労力の省略を実現させることも可能なのです。しかし、一番の目的はやはり安全面ですから、配慮された仕組みが存在していることは、通う児童・生徒はもちろん、保護者にとっても安心出来ると言えます。さらなる不審人物への対策として、今後は校舎全体にこのようなゲートが設置されることが望ましいのかもしれません。
ゲートと言っても様々な種類がありますが、図書館のゲートに特化した株式会社アクセスセキュリティのシステムに注目していきたいと思います。
例えば、「クリアゲート」は、シンプル且つ省スペース、低コストという教育現場の限られた予算にとっては嬉しいゲートです。図書館の利用者の履歴や集計はもちろん、図書館のシステムと連携し、利用者データの移行や登録が簡単で余計な手間を省きます。また、何らかのシステム障害が起き、一時的に図書館側のシステムが使用できない間もこのゲートは入退館者の記録を行っていますので、集計記録が途切れることはありません。また、図書館ではしばしば不正持ち出し、または持ち出し手続きを忘れてしまい、そのまま持って行ってしまう方もいますが、図書の在庫を管理するシステムと連携させることも可能ですので、よりセキュリティ面の強化が可能です。
また、「回転アーム式ターンゲート」は、ICカードやQRコードなどを用いた様々な種類の非接触型リーダーが、多様化している入退館方法に対応しています。認証した後は、回転式のアームを押せば入場出来ますが、このとき通行出来るのは一人だけですので、共連れなどの不正な侵入を防ぐことが出来ます。こちらも図書館のシステムと連携することが可能ですので、非常に利便性が高く、セキュリティ面でも安心出来るゲートです。
まとめ
多くの学校ではまだまだセキュリティ面に不安が残りますが、図書館に導入されているようなセキュリティゲートを導入することで、抑制出来る事件も多くあることと思います。また、図書館のゲートのように多用途に渡るものであれば、コスト削減や労務の軽減に繋がりますので、初期費用や維持コストはかかりますが、導入してみる価値は十分にあると言えるでしょう。